みなさんこんにちは! 
博展の浅井・柳・渡邉です。 

【Quest ! 】は、都内を中心に話題のイベントや新しくオープンした商業施設をTHINK EXPERIENCE編集スタッフが実際に体験し、レポートしていくコンテンツです。

今回は2020年8月に東京・渋谷にオープンしたホテル「sequence MIYASHITA PARK」について、ホテルブランド「sequence」シリーズの中でもsequence MIYASHITA PARK独自の取り組みであるアート展示をお届けします。

目次

1:sequence MIYASHITA PARK

2:「やさしいつながり」がテーマのホテルブランド「sequence」

3:アートとやさしくつながるsequence MIYASHITA PARK

4:実際に体験!

5:「やさしいつながり」が叶える偶然の出会いと発見があるホテル

1.「sequence MIYASHITA PARK」

sequence MIYASHITA PARKは、三井不動産グループが手掛ける新しいホテルブランド「sequence」シリーズのホテルで、公園・商業施設・宿泊施設が一体となった新しい「ミクストユース型*」プロジェクトです。 「PARK MIND」をローカルコンセプトとしたこちらのホテルでは、忙しい時間から解放され寛容な気持ちになれる、公園のような心地よい空間と時間を楽しめます。 

※ミクストユース:土地や建物を「オフィス」「住宅」「商業施設」「ホテル」などの単一用途として開発するのではなく、複数の異なる用途を持たせたまちづくりの手法。(参考

2. 「やさしいつながり」がテーマのホテルブランド「sequence」

sequenceのブランドテーマは「やさしいつながり」です。人と人との出会いや、人と街との出会いなど、滞在者それぞれがこころもからだも心地よく過ごせるという滞在価値の提供を目指して創られました。

三井不動産グループではこれまでに「ザ セレスティンホテルズ」や「三井ガーデンホテルズ」などのホテルブランドを展開してきました。人々のライフスタイルや過ごし方が変化してきている中で「ホテルの概念そのものから再構築するべき」との想いからsequenceが生まれました。「三井」も「hotel」という言葉も入らないブランド名には、これまで展開されてきたホテルとは異なるアプローチで新しいターゲット層にアプローチする狙いがあるそうです。

「sequence」という言葉には「つながり・連鎖・一連の流れ・連続」という意味があるそうで、自分だけの過ごし方を見つけ、様々なヒト・モノ・コトと出会い、やさしく繋がれる場所として名付けられました。

今回取材をさせていただいた渋谷のsequence MIYASHITA PARK以外にも、sequenceシリーズには京都・五条のsequence KYOTO GOJO、都内・水道橋のsequence SUIDOBASHIがあります。

MIYASHITA PARKから発信するコンセプト「PARK MIND」

sequence MIYASHITA PARK単体での施設コンセプトは、公園での過ごし方や考え方の意味が込められた「PARK MIND」です。 

公園で過ごす時間のように、体がリラックスしていき、穏やかな心でコミュニケーションしたくなるような状態を「PARK MIND」と定義しています。たとえそこに公園がなかったとしても、「PARK MIND」から生まれる様々な体験やヒト・モノ・コトとの出会いをsequence MIYASHITA PARKで叶え、MIYASHITA PARKから発信していくことを目指したコンセプトです。 

新しい公園の形として完成直後からも話題になり現在も多くの方が訪れるMIYASHITA PARKと、自分だけの時間の過ごし方を選択できるsequenceが交わるからこそ、渋谷にあふれる様々な要素やパワーと最適なタイミングで出会えるのではないかと感じました。ホテルとの出会いで心が沈静し、ポジティブに寄りつつもフラットな心持ちで新しいモノと出会えることができるのではないかと思います。

3.アートとやさしくつながるsequence MIYASHITA PARK

全3拠点あるsequenceシリーズはそれぞれ様々なクリエイターとコラボレーションしており、同じホテルブランドでありながらも土地柄やクリエイターとの化学反応の中で特色を生み出しています。今回取材したsequence MIYASHITA PARKも様々なクリエイターとコラボレーションしていますが、中でも特徴的なのはロビーや客室にアート作品を展示する「アートとのつながり / 出会い」の部分です。The Chain Museum* がアートの計画 / 運営パートナーとして参加しています。 

※株式会社The Chain Museum:「アートの次のあり方をつくる」プロジェクトとして、アーティストと個人が繋がることを支援するプラットフォーム開設や、小さくユニークなミュージアムを世界で展開していくキュレーション活動を行う企業。

ホテル内で自然とたたずむ作品たち

作品は用意された展示エリアに展示されているのではなく、エントランスや客室の中など館内の中で自然とたたずんでいます。 

The Chain Museumは「台座の上に載せたものは、すべてがアートになるのか / であるか?」をテーマに展示を設計しているそうで、館内で作品が存在している場所それぞれがミュージアムとなっています。作品の近くにあるQRコードを読み取るとThe Chain Museumが運営するArt Stickerにつながり、作品の解説が表示されます。このArt Stickerとは鑑賞者ひとりひとりがアート作品の感想を表明・シェアしたり、アーティストと直接つながり、支援できるアート・コミュニケーションプラットフォームです。QRコードを通して、作品やアーティストと直接つながることも特徴ですね。

4.実際に体験!

作品が展示されている客室を特別に案内していただきました。実際にホテルに宿泊した時の流れをなぞりながらレポートします!

4F:エントランス

ロビーラウンジと一体になった新業態のカフェ&バー「VALLEY PARK STAND」

渋谷区立宮下公園からつながるホテルのエントランスフロアは、ロビーラウンジとカフェ&バーが一体となっています。公園の利用者や近隣のオフィスワーカー、地元住民など誰でも利用できる開かれた場であると同時に、ツーリストのビジターセンターとしての役割も。

朝昼はコーヒーやピタサンドが楽しめるカフェとして、夜は少しリッチな気分を味わうバーとして利用でき、心地いい時間を常に味わえる場として機能しています。

客層は女性が中心で、友人同士で楽しむ方や集中して作業に取り組む方など、思い思いの時間を過ごしているようでした。

店内では再利用できるオリジナルドリンクタンブラーを販売しており、購入したゲストは滞在中に何度でもコーヒー・紅茶を飲めるサービスもあるそう。また、『sequence』ブランド商品として客室で使われているアメニティーのほか、公園で使えるピクニックマットやエコバックなどのオリジナルグッズも販売していました。

カフェのスツールやチェックインカウンターの荷物置きには、旧宮下公園で育っていたケヤキをアップサイクルして制作されています。

チェックイン

17時チェックイン / 14時チェックアウトで、渋谷の街を自由に楽しめる時間を確保できる設定となっています。

チェックインの手続きは、カウンターに並んだ端末から各自で行います。事前に名前や住所などの情報をアプリで登録しておけばQRコードや顔認証でスマートに手続きすることができ、部屋のカードキーもその場で発行されます。

セルフチェックインはクレジットカードなどのキャッシュレス決済に対応しているので、チェックインからチェックアウトまで、自分だけのペースかつ完全な非接触で手続きが完了します。チェックアウトは各部屋にあるタブレットからも行うことができ、数回タップするだけなのでさらに簡単に行えるようです。滞在の始まりから終わりまでを、自分だけのペースで堪能できるようになっていました!

客室

今回は2部屋を案内していただきました。どの客室も家具や照明の洗練されたインテリアの居心地の良さに加え、街を一望できる大きな窓が設置されています。普段渋谷の街の真ん中で感じるエネルギッシュな雰囲気とはまた違い、リラックスした気持ちで渋谷という街や時間を楽しめるのではないでしょうか。

ここから実際に客室で展示されている作品についてご紹介します。

KING

こちらに展示されているのは、壁掛けの絵でした。

牛島光太郎氏による「一枚物語」シリーズのうち3点がリビング部分に飾られています。

これらの作品は渋谷の路上や駅などで見聞きしたことをベースに制作されているそうです。渋谷の街を眺めながら、渋谷の街から吸い上げられた情報で構築された他者(作者)の想いを眺めることは、ただホテルで心地よく過ごすのではなく「渋谷のホテルで過ごす」ことの意味合いを強くしています。

こちらの作品シリーズは通常補足・説明し合う「絵」と「ことば」がちぐはぐな関係になっており、その間の文脈を想像させる作品だそうです。心穏やかな状態で、ただ鑑賞するだけでなく、そこから伝わるメッセージを少し自分の中で考えてみるような作品であると感じました。

JUNIOR SUITE

こちらの客室では、窓面のカウンターに作品が展示されていました。

展示されているのは清水文太氏の「見えないものへのラブレター」で、昨今の世界の混乱の中で人々が「気づいた / 見えてきた」それぞれの “ 大切なもの ” について綴られています。透明のアクリルに白字で綴られた文章を窓から見える街を透かしながら読めば、誰かにとって大切なものとそれが広がる世界(街)とを重ねながら作品を楽しむことが出来ます。

部屋の窓にはある「Hi,TOKYO!」のメッセージや、レースカーテンに透けるメッセージの影も印象的でした。 改めて街との出会いを記念して是非写真に納めてみてはいかがでしょうか。 

ちなみに、どんな作品があるかは客室を訪れてみてのお楽しみです。作品を詳しく調べてから滞在を決めるよりは、エントランスから客室まで、訪れた人がそれぞれのタイミングで出会えたり / 出会えなかったりすること自体が楽しさの一つではないかと感じました。その人に最適な出会いの瞬間こそが「やさしいつながり」であり、新しいモノ・コトとつながっていく自然な姿ではないかと思います。

5.「やさしいつながり」が叶える偶然の出会いと発見があるホテル

今回はsequence MIYASHITA PARKに展示されているアート作品を中心にお届けしました。 

ブランドのコンセプトである「やさしいつながり」は、ホテルに訪れることから始まり、来場者が展示されているアート作品と出会うことや、渋谷の街並みを眺めて街との距離を少しずつ詰めていくその穏やかな時間など、ホテルで過ごす滞在全体を指しているのではないかと感じました。 

またsequence MIYASHITA PARKにおけるアート展示は「やさしいつながり」を体現する要素の一つではありますが、このようなホテルに滞在することで新しいモノ・コトと出会える体験は今後さらに定着していくのではないかと思います。

sequence MIYASHITA PARKは、施設コンセプトである「PARK MIND」のように穏やかでフラットな気持ちで過ごす時間を通して「知っている街で新しい視点を探す旅」を叶えているホテルだと思います。従来のような新しい土地で新しい文化に出会う旅行スタイルやコロナ禍で広まった近場のホテルで少し贅沢な休暇を過ごす旅行スタイルとも少し異なる、いつも通りの自分でありつつ、少し特別な時間を過ごせる新たな滞在スタイルになっていくのではないかと感じました。

 

<店舗概要> 

住所:東京都渋谷区神宮前​ 6-20-10 MIYASHITA PARK North 

アクセス: 

東京メトロ「渋谷」駅B1出口より徒歩3分、JR「渋谷」駅ハチ公口より徒歩7分 

東京メトロ「明治神宮前〈原宿〉」駅7番口より徒歩8分 

営業時間:17時チェックイン / 14時チェックアウト