みなさんこんにちは!
博展 プランナーの川津と渡邉です。
【Quest ! 】は、都内を中心に話題のイベントや新しくオープンした商業施設をTHINK EXPERIENCE編集スタッフが実際に体験し、レポートしていくコンテンツです。
目次
1:Sony Park展とは?
2:第3回「ファイナンスは、詩だ。」with東京スカパラダイスオーケストラ
3:第4回「映画は、森だ。」with-millennium-parade
4:WEBでも楽しめる!共通プログラム
5:終わりに
Sony Park展とは?
今回は、6/26〜9/30に銀座ソニーパークで開催中の、「Sony Park展」での体験の様子をお届けします!
Ginza Sony Park プロジェクトが次のステージへ
Ginza Sony Parkプロジェクトは、東京・銀座で50年間続いたソニービルのリニューアルプロジェクトで、公園の少ない銀座において都会の中にある実験的な地下に繋がる公園(垂直立体公園)として、年間を通して驚きや遊び心が感じられる様々な体験型イベントやライブなどのプログラムを実施しています。
「街に開かれた施設」というコンセプトの元、アートやデザイン、音楽、映画、食、ファッション、テクノロジーなど多岐にわたる分野の個性豊かなパートナーと共に年間を通して体験型イベントやライブを提供し「変わり続ける実験的な公園」を創り上げています。2024年完成予定の新しいGinza Sony Parkに向けて2021年10月から準備期間に入るため、今回の「Sony Park展」が一時閉園前のファイナルプログラムとなります。
Sony Park展
今回のSony Park展では、ソニーの6つの分野【ゲーム・音楽・ファイナンス・映画・半導体・エレクトロニクス】をイベントテーマに変換して、6つのプログラムが期間別で実施されるイベントです。プログラムにはソニーミュージックグループに所属する6組のアーティスト(岡崎体育、奥田民生、東京スカパラダイスオーケストラ、millennium parade、YOASOBI、Creepy Nuts)がそれぞれ参加し、そこでしか体験できない様々な企画が展開されます。
期間中に開催される6つのプログラムの中でも、今回私たちは第3回の「ファイナンスは、詩だ。」with東京スカパラダイスオーケストラと第4回の「映画は、森だ。」with millennium paradeを体験してきました。
6つのテーマの共通コンテンツはありながらも、リアル会場はテーマに合わせて空間の使い方がかなり違っていたので、その点についても注目したいと思います。
ここからは私たちが体験した2つのプログラムについて触れていきたいと思います。
第3回「ファイナンスは、詩だ。」with東京スカパラダイスオーケストラ
Planet Poem (プラネタポエム):PARK B2 / 地下2階
東京スカパラダイスオーケストラの楽曲と詩と星が融合するプラネタリウムプログラムです。参加者は席についてヘッドホンを装着し、空間全体に映し出される星と映像を体験します。プログラム中に登場するポエムはバリトンサックスを担当する谷中敦さんが今回のために作詩され、プログラム中の朗読も担当されています。
※以下URLの[ Virtual Tour ]より、内観を閲覧できます。
https://www.ginzasonypark.jp/sonyparkten/03.html
会場の中央にはプラネタリウム投影機(MEGASTAR-Ⅱ)があり、客席正面の壁面にはプロジェクターで映像投影がされている構成でした。
ヘッドホンを装着すると、約11分間のプログラムが始まります。
「音楽を聴きながら映像を見る」と少し俯瞰的な姿勢で臨んだのですが、音が聞こえた瞬間から一気に映像や音に囲まれるような感覚があり、自分が椅子に座ってヘッドホンをしている状況を忘れてしまうほど没入感のある体験でした。
映像は正面の壁面とそれが床面の光沢のある床材に反射しているのですが、プラネタリウム投影機の光は360°に広がっています。それによって、プロジェクターの投影範囲以外も作品の空間になり、「映像を見ている」という意識が薄れていったように思います。
ナレーションには360立体音響技術群を使用しているそうで、谷中さんの語りがあたかもそこで話しているかのように感じる、との説明でした。実際には、頭の中心(頭の中の空間のその奥)から響いているように感じました。
楽曲自体も音の響きの重なりがあり、そこに頭の奥から響いてくるような声が重なることで、とてつもない没入感を生んでいました!
プログラムが終了した時は、目が覚めたような感覚というか、会場に戻ってきたような感覚です。
会場自体は滑らかに整えられた場所ではありません。打ちっぱなしの壁面や、配線などをそのまま生かした空間の中でその場を忘れるような没入感は、高性能ヘッドホンや様々な音声技術と映像表現の総合力で生み出されていました。
30のPoem Hunt (ポエムハント):園内各所
会場内の壁面には、東京スカパラダイスオーケストラの楽曲の歌詞の中からセレクトされた一節が散りばめられています。テーマに合わせて、生きる上で背中をそっと押してくれるような一節がセレクトされています。
音楽を耳で聞くだけでなく、目で見て楽しめるのも今回のプログラムならではですね!
教えてスカパラ兄さん:PARK B4/ 地下4階
来園者がその場で付箋に様々な質問を書き込み残していくと、後から東京スカパラダイスオーケストラのメンバーがランダムに回答してくれるプログラムです。
シンプルですが、訪れたファンが思いを残していけるのもうれしい仕掛けだと思います。
第4回「映画は、森だ。」with millennium parade
THE MILLENNIUM PARADE THEATER (ザ・ミレニアムパレード・シアター):PARK B3 /地下3階
(THE MILLENNIUM PARADE THEATERフード&グッズ)
常田大希さん率いるmillennium paradeと彼らのアートワークを手掛けるクリエイティブレーベルPERIMETRONが創る期間限定のミニシアターで、millennium paradeの公式YouTubeチャンネルで8月15日に公開された「BON DANCE」のMVが上映されるプログラムです。また、ここでしか見られないスペシャル映像も合わせて上映されています。
入場時には今回のために制作されたチケットをもらうことができました。また特設シアターの前にはロビーもあり、歴代楽曲のポスターや初公開のポスターが展示されています。またロビーを抜けてシアターまでには暗く狭い通路も用意されており、映画館特有の期待感が高まる空間になっています。
インタビュー動画でもおっしゃっていますが、音響やスクリーンの映像など環境が整えられた空間の中で集中して映像を見られる体験は貴重なものだと思います。公式YouTubeチャンネルで同じ動画が視聴できるので(なおスペシャル映像は会場でしか見ることはできません。)、なおのこと特別な時間になりました。私は会場で初めてMVを視聴したので、一人でイヤホンをして画面に集中する時の感動とはまた違ったインパクトが残っています。
※下記URLの[ Virtual Tour ]より、内観を閲覧できます。
https://www.ginzasonypark.jp/sonyparkten/04.html
映画の森:PARK B2 / 地下2階
森の中のように構成された白い帯には、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの歴代映画作品の中から”気づき”をもたらす100の映画の台詞が書かれており、近くにあるQRコードを読み取ると作品の紹介ページにアクセスできます。人によって目に入る台詞が違うので、言葉から出会う映画の体験になりました。
作品例:
『ブレードランナー 2049』
『タクシードライバー』
『未知との遭遇』
『ゴーストバスターズ』
『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』
WEBでも楽しめる!共通プログラム!
Sony Park展はWEBでもいくつかコンテンツを展開しています。
各プログラムの共通コンテンツとして3つのコンテンツが用意されおり、こちらはリアル会場でも見られるプログラムもあれば、WEBのみで展開しているものもありました。
各プログラムの共通コンテンツ
①アーティストへのインタビュー動画
②バーチャルツアー
③Park Live
①実際の会場をアーティスト自身が回る|内覧・インタビュームービー
アーティストへのインタビュー動画は、公式YouTubeで視聴できます。
展示されている作品への思いやアーティスト自身が今回のプログラムを体験した感想などのインタビュー動画となっています。ご本人が同じ会場を回っている様子も見ることができるので、アーティストのファンにはうれしい動画なのではないでしょうか?
②アーティストが突然現れる!|バーチャルツアー
バーチャルツアーも単なるアーカイブではなく、たくさんの工夫がされていてかなり楽しめました。
床面に視点移動のためのポイントが細かく打たれていて、見所の場面が見やすいという細かな心遣いもありましたが、リアル会場で実際に観られる範囲はそのまま閲覧できるのが個人的には嬉しいポイントでした。
ミニシアターが設置されていた【第4回「映画は、森だ。」with millennium parade】では、シアター内まで入ることができ、座席の中まで入って実際に席に座って見ているような視点で空間を体験することができます。
※以下URLの[ Virtual Tour ]より、内観を閲覧できます。
https://www.ginzasonypark.jp/sonyparkten/04.html
会場で使用されている映像コンテンツは、【第3回「ファイナンスは、詩だ。」with東京スカパラダイスオーケストラ】のように別途YouTubeで公開されているものもあります。
また、バーチャルツアーの中には、プログラムのアーティストも登場します!
バーチャルツアーの床面のポイントの中で指定のポイントに進むとアーティストが登場したり、視点を背面まで回転させるとアーティストが現れたりなど、細かな仕掛けがたくさんあります。
右側に見えていたアーティストが進むと角度が違うポーズで左側に見えたりなど、ちょっとしたサプライズの連続でその点も楽しく、床面のポイントを一つ一つ隈なく回りたいと思わせてくれるので、概要把握やアーカイブとしてのバーチャルツアーではなく、ここにしかない楽しみがあるのでリアル会場を訪れた人も楽しめる満足感がありました。
※以下URLの[ Virtual Tour ]より、内観を閲覧できます。
https://www.ginzasonypark.jp/sonyparkten/01.html
③Sony Park展から配信されるライブコンテンツ|Park Live
共通コンテンツの中でも特に注目なのはPark Liveです!
これまでもSony Parkで行われてきたLiveコンテンツ「Park Live」が、今回Sony Park展に参加している6組のアーティストでも行われました。
パフォーマンスやトークライブなどアーティストによって内容は様々ですが、展示内容とリンクした内容のLiveを視聴できます。こちらはSony Park展の会場からYouTubeで配信され、YouTubeの公式チャンネルにはアーカイブも残っているので、ぜひご覧ください。
第1回:「ゲームは、社交場だ。」with岡崎体育
第2回:「音楽は、旅だ。」with奥田民生
第3回:「ファイナンスは、詩だ。」with東京スカパラダイスオーケストラ
第4回:「映画は、森だ。」with millennium parade
第5回:「半導体は、SFだ。」with YOASOBI(アーカイブなし)
第6回:「エレクトロニクスは、ストリートだ。」with Creepy Nuts ※9/29 22:00より公開予定
私は会場にも足を運んだ第3回「ファイナンスは、詩だ。」with東京スカパラダイスオーケストラのPark LiveをYouTubeで視聴しました。会場で体験したプラネタリウムコンテンツにも使用されていた楽曲の演奏や、会場でスタッフの方に「ここでPark Liveの撮影をしたんですよ」と声をかけていただいたのもあり、より楽しむことができました。
終わりに
今回私たちは2つのプログラムに参加しました。 プログラムごとに会場の使い方も異なり(第3回のプラネタリウムと第4回のミニシアターは別のフロア)、Sony Park展という冠の中でも全く違う印象でそれぞれのアーティストやテーマが表現されていました。
ソニーが誇る6つの分野【ゲーム・音楽・ファイナンス・映画・半導体・エレクトロニクス】と6組のアーティストがコラボレーションすることは、ソニー自身にとって身近なものを掛け合わせたことで、受け手にとってはよりユニークな体験になったと感じています。
今回に関しては他社がそれぞれを引き合わせた時の豪華感よりも、同じソニー内でコンテンツを掛け合わせて技術を詰め込む「背徳感」や「特別感」があり、化学反応へのワクワクさがありました。まさに「都会の中にある実験的な公園」として、一番ソニーが遊んでいたのではないでしょうか。
洗練された完成品のイメージのある銀座という街では、「実験」という少し挑戦的な言葉に心が踊ります。今回で現在のGinza Sony Parkは一旦終了し次のフェーズに入りますが、これからも「公園」をより大きく捉えた銀座の「公共空間」として、遊びごころを叶える場所になっていくことが楽しみです。
開催概要
開催期間:2021年6月26日~9月30日、11:00-19:00
会場:Ginza Sony Park
公式サイト:https://www.ginzasonypark.jp/sonyparkten/
開催プログラム:
第1回:2021年6月26日~7月7日 「ゲームは、社交場だ。」with岡崎体育
第2回:2021年7月13日~7月24日「音楽は、旅だ。」with奥田民生
第3回:2021年7月30日~8月10日「ファイナンスは、詩だ。」with東京スカパラダイスオーケストラ
第4回:2021年8月16日~8月27日「映画は、森だ。」with millennium parade
第5回:2021年9月2日~9月13日「半導体は、SFだ。」with YOASOBI
第6回:2021年9月19日~9月30日「エレクトロニクスは、ストリートだ。」with Creepy Nuts
※事前予約が必要な場合があります。