みなさんこんにちは!

博展プランナーの川津・太田です。

【Quest ! 】は、都内を中心に話題のイベントや新しくオープンした商業施設をTHINK EXPERIENCE編集スタッフが実際に体験し、レポートしていくコンテンツです。

今回は、東京 / 品川にあるコクヨ株式会社が手掛ける「THE CAMPUS」での体験をお届けします。

目次
1:THE CAMPUSとは?
2:パブリックスペースを体験! PARK / PARKSIDE, SHOP, COFFEE STAND
3:ライブオフィスを体験!
8階「集う」/ 7階「試す」 / 6階「育む」
5階「整う」/ 4階「捗る」
4:オフィスから“地域づくり”へ 新たな可能性を秘めた場所 

1. THE CAMPUSとは?

“みんなのワーク&ライフ開放区”THE CAMPUS”

THE CAMPUSは、コクヨ株式会社が運営する「働く・学ぶ・暮らす」の実験場です。品川駅港南口から徒歩3分の自社ビルを2021年2月に改装し、新たに設立されたこの施設には、誰でも利用できるパブリックエリアも併設されています。

”みんなのワーク&ライフ解放区”をコンセプトに、ライブオフィスやショールーム、新規事業開発の場としてのラボのみならず、一般利用も可能なラウンジや公園、ショップ、コーヒースタンドなど、緑あふれる空間で自由に過ごすことができます。

今回は社員の方にご案内いただき、一般利用が可能なパブリックスペースだけではなく、ライブオフィスも見学させていただきました!

2. パブリックスペースを体験!

PARK

品川駅港南口から歩くこと3分、ビルの間にぽっかりと空いた、緑あふれる空間がパークエリアです。

品川のオフィス街に開かれたこの空間は、緑が豊かなだけでなく、机や椅子、ウッドデッキ、卓球台なども置かれていて、訪れた人が思い思いの時間を過ごし、心を休める場所になっています。

PARKの木は、道路を挟んで向かい側にある公園の木と高さを合わせることで、街に馴染むように計画しているそうで、細かいところにも街とつながる空間としてのこだわりを感じました!

また、正面の広いスペースにはキッチンカーも何台か停まっていて、訪れたのがちょうどランチタイムだったため周辺のオフィスで働く方でとても賑わっていました!

道路に面したところには、頭文字の「C」をモチーフにしたインパクトのあるビビッドなピンク色のシンボルグラフィックが並びます。これらのロゴは社員のデザイナーがデザインされたもので、「オフィス街にないようなピンク色をあえて使った」という制作秘話があるそう。また、ホームページを見ると有機的に動くモーションロゴになっており、ただ眺めているだけでも飽きない魅力が感じられます。

また、正面にはベンチや椅子としても使えるカラフルなアート作品、studio BOWL「CAMPUS」が展示されています。タイトルの通り、よく見ると「CAMPUS」の文字がかたどられていることがわかりますね。

このようにTHE CAMPUSでは、施設の様々な場所でアート作品が展示されており、現在21点が収集・展示されています。アート作品の展示には、「その時代・その社会を鏡のように映し出す多様な表現に囲まれることで、この場に集う人々の内面から対話を呼び起こし、これからの未来について考え続けていくきっかけとなって欲しい」との想いが込められているそう。施設の様々な場所にあるアート作品を探すのもTHE CAMPUSの楽しみ方の1つになりそうですね!

PARKSIDE, SHOP, COFFEE STAND

PARKを抜けた南棟1階には、ショップやコーヒースタンドがあるPARKSIDEエリアがあります。

このエリアは壁が設けられていないため、広い屋内空間を自由に回遊できます。

ショップでは紙とペンの相性を考えたブランドである「PERPANEP(ペルパネプ)」やコクヨデザインアワードから生まれたプロダクトのほか、THE CAMPUSのオリジナルグッズや、千駄ヶ谷にあるコクヨ直営店THINK OF THINGSのグッズなど、幅広いコクヨの製品が購入できます。

開発のストーリーが展示されていたり、ARでオンラインショップと連携した買い物ができたりと、楽しみながら買い物できる空間です。取材班は文房具をただの道具ではなく、アクセサリーとして考えて作られたブランドKOKUYO MEのかわいさに夢中でした…!

コーヒースタンドは自由が丘を拠点とする.OTTEN(エッテン)が運営しています。日中は街角のコーヒースタンドとしてコーヒーを提供していますが、夕方以降はお酒の販売もあるそうなので、違った楽しみ方もできそうですね!

そのほか、THE CAMPUSの案内拠点となるCOMMUNICATOR’S DESK(コミュニケーターデスク)やオフィスレイアウトや家具選びに嬉しいPLANNING CONCIERGE(プランニングコンシェルジュ)、事前予約してテレワークに使えるWORK PODもこのエリアなどもあり、様々な使い方ができるようになっています。フリーピアノや自由に絵を描けるコーナー、絵本のライブラリーなどもあるため、親子連れの方も多くいらっしゃいました!

近年は「カフェ×雑貨屋」「本屋×洋服屋」など、新たな店舗の形態が続々と生まれてきていますが、このPARKSIDEはそうしたコラボを越えた、「自由」がデザインされている場だと感じました。お気に入りの文房具や雑貨を探しにくるだけでなく、コーヒーを飲んで一息ついたり、お洒落な空間で写真を撮ったりと、どう過ごすかが自分で自由に決められて、そのための環境が整っているところが他にはない魅力だと感じました。働き方や暮らし方が多様化している中で、今後は、用途や機能に縛られない自分のライフスタイルに合った空間がより求められていくのではないでしょうか。

LAB

2Fに上がると、ラボスペースがあります。ここは新規事業開発を目的としたオープンイノベーションの拠点で、他企業との共創の場としても機能しています。

様々な装置が置いてあったり、話し合いをしている社員の方がいたり、アート作品が展示されていたりと、ここから新たなアイデアが生まれ、社会に実装されていく様子が肌で実感できます。実際に開発途中のものも体験でき、オフィス空間がさらによくなるようなアイデアの試作品がたくさんありました!

私たちが印象に残ったのは、テックファームとの共同研究で作られた「空間笑顔度センシング」というシステム。(参考動画:https://youtu.be/g6-IBsd1kps)これはオンライン会議中の表情から笑顔の数を測定し、仕事への満足度を計測するシステムで、その仕事を楽しいと思っているかどうか、楽しく話せる職場かどうかが笑顔の割合に表れるという発想がとても面白いと思いました!

COMMONS

北棟1階に入ると、大きなコモンズエリアに迎えられます。

ここはワークラウンジやイベントスペースなど様々なアクティビティに応じて変化する空間となっています。現在は主にコクヨの社員の方が作業をしたり、ちょっとしたミーティングをしたりと自由に働ける場として使われています。

奥の壁面には六本木にある文化を喫する本屋「文喫」によって選書された本が壁一面に並べられていて、ずっとここに居たくなるような落ち着いた空間でした。

南棟2階と北棟2階はブリッジでつながっており、パークを上から見渡すことができます。

ここを渡ると気づくのが、人の通る出入口と南棟の窓の大きさが同じということ。築40年のオフィスビルを改装したということで、もともと窓だった場所に橋を架けて出入口として再利用していることがわかります。窓から建物の中に入るみたいでワクワクしますね!

3. ライブオフィスを体験!

RECEPTION&BRIDGE

木製の外階段を登って北棟2階に入ると、レセプションカウンターに。ここは品川オフィスの受付の役割を担っています。 湾曲した大きなカウンターや広いソファー、バライティ豊かな植栽はホテルのロビーのような開放感があり、大きな窓から陽の光も差し込んでいるためとても心地が良い空間でした!

レセプションの横には、「ジェンダーフリートイレ」があります。 シスジェンダー・トランスジェンダーに関わらず誰でも気兼ねなく利用できるトイレで、オープンな空間に個室がズラッと並んでいます。個室に人が入っているかどうか分かる案内板も併設されており、思想と機能、どちらも先進的です。

THE CAMPUS内には祈祷室も整備されているようで、こうしたインクルーシブなデザインが今後オフィスにも広まっていくことみよって、あらゆる人がより働きやすく、より生きやすい未来になるのだろうと感じました。また、外部の方も使える場所にあることで、コクヨの取り組みや想いを発信する1つのポイントになっているのではないかと感じました!

LIVE OFFICE

ライブオフィスはコクヨ社員が働いている現場を実際に見学できるオフィスショールームのことで、北は北海道から南は沖縄まで、全国に所在しています。品川は「創造性を加速させる場」としてのオフィスを実現させるべく、「経験の拡張」というコンセプトを実装したライブオフィスになっています。

※6Fは「遊ぶ」フロアから「育む」フロアにリニューアル済

品川ライブオフィスはそれぞれ「企む」フロア、「捗る」フロアのように、各階ごとに機能が分かれてる「機能別スタッキング」の方式を取っています。完全にフリーアドレス制なので、社員の方は自分の目的や気分に合わせて働く場所を選択できます。

最上階の9階「企む」フロアは改装中ということで、8階の「集う」フロアから順にご案内いただきました。

8階「集う」フロア

まずは8階「集う」フロア。とても明るく開放感にあふれたオフィスで、理想的なオフィス空間に思わず歓声を上げてしまいました!

サクッと話せるハイカウンターからしっかりと座って作業ができるデスクとチェア、WEB会議に集中できるワークポッドまで、さまざまな「集い方」に合わせたレイアウトとなっています。ドレープカーテンで仕切られた部分はプロジェクト単位で1時間単位から週間単位まで借りられるミーティングルームになっています。

私たちは仕事中の雑談が好きなタイプなので、もしこのオフィスで働いたとしたら、特に話し合う予定がなくてもこの階で仕事しているだろうな、と想像してしまいました。

7階「試す」フロア

続いて、7階は「試す」フロア。アトリエコーナーや多数の資料・サンプルが陳列されるブックシェルフを中心に、プロトタイピングや制作ができるフロアです。多くの社員が実際にサンプルを手元に置きながら考えたり話し合ったりしていました。どこかファクトリーやラボラトリーのような雰囲気も感じ、オフィスという「モノづくり」がここから生まれるんだなと実感しました。

6階「育む」フロア

5階から6階、7階にかけては中央に吹き抜けの階段があり、気軽に行き来のできる開放感のある空間になっています。階段を降りると、6階の「育む」フロアに。ここはオフィスができた当初は「遊ぶ」フロアという名称だったのですが、利用状況などのデータや要望を受けて、「育む」フロアに最近リニューアルしたそうです。オフィス環境も試行錯誤しながらの開発が求められている時代なんですね。

「育む」フロアの大きなポイントは、「Master’s Seat」というエリア。リモートワークの推進で若手社員・新入社員とマネージャーのコミュニケーションが少なくなっているというデータをもとに計画された場所です。マネージャークラスの社員がシフト制で座り、メンバーが質問したいと思ったときにここに来ればいつでも相談できるエリアになっています。オンラインで気軽に質問しにくいのは、私たちもたびたび感じていることなので、ぜひいろいろな会社で導入してほしいと感じました。

ちなみにこの階には社員のコミュニケーションを生み出す「社長のおごり自販機」もありました。SNSで話題になったので知っていましたが、実物を見たのは初めてでした!品川オフィスでは1日1回の利用制限があるそうで、実際私たちがフロアを訪れた際にも社員の方が「今日使った?」などと会話されていて実際にコミュニケーションが生まれる様子を間近で見ることができました。

5階「整う」フロア

5階はリラックスができ、仕事の準備が「整う」フロア。

まず目につくのはたくさんの緑です。いろいろな種類の観葉植物が飾られていて、心安らぐ雰囲気になっています。家具は革製のベンチやファブリックでできたアウトドアチェアに木目調のテーブルが使われていて、アウトドア気分で仕事ができそうです!ミーティングのできる大型のテントまであり、とてもワクワクする空間になっていました。

こうしたテントを始めとしてあらゆるミーティングスペースやワークポッドは事前予約式になっていて、いつどこが空いているのかをリアルタイムで把握できます。更には、各社員が持っているIDカードと各エリアに置いてあるビーコンを通信させることで、どの社員がどの階・どのエリアにいるかも把握できます。居心地はもちろんのこと、利便性にもこだわったオフィスであるいうことに驚きっぱなしです!

4階「捗る」フロア

最後にご案内いただいたのは4階「捗る」フロア。黒や灰色など、無彩色を多用しており、5階の「整う」フロアと比べると急に引き締まった雰囲気に。ここはワイドディスプレイやデュアルディスプレイ、広いデスク、一人用の個室など、一人で作業に集中するのに適した家具が多数置かれています。

なんと、ほぼ寝ながら作業のできる椅子も。実際に座ってみましたが、座り心地は抜群、パソコンを置く台も傾斜がついていて、作業に集中できそうだと感じました

ちなみにこのエリアにあるオフィスグリコのラインナップは、気軽にエネルギーをチャージできるお菓子や飲み物を多くしているそうで、集中力を高めるための細かいこだわりが感じられますね!

「集中する」と一言に言っても、求める環境は人それぞれなので、オフィスがより働きやすい環境になるよう、多様なニーズに応えることが求められていくのだということを、改めて感じました!

4. オフィスから“地域づくり”へ 新たな可能性を秘めた場所

コクヨ株式会社が手掛ける「THE CAMPUS」での体験をお届けしました!

THE CAMPUSは、「『はたらく』『まなぶ』『くらす』をより創造性豊かに実りあるものとなるよう、コクヨならではの価値創造に取り組む」という考え方を体現するような場所でした!

特に一般のお客様とコクヨ社員の方との交流の場であるパブリックスペースは、企業の“地域づくり”という側面で新たな可能性を秘めた場所でした。オフィスの多くが外部に対して閉鎖的な空間であるなかで、THE CAMPUSのパブリックスペースは街に開かれていることで、THE CAMPUSがこの地域の中心のような存在になっており、企業と地域に良い相互作用をもたらしているのではないでしょうか。

このTHE CAMPUSの考え方が地域づくりの新たなモデルケースとなり、今後様々な企業に広がっていくと面白いですね。オフィス街だけでなく工場が密集している地域などでも面白い取り組みができそうです!

実際にコクヨ社員の方が働くライブオフィスは、社員の方がどうしたら一番力を発揮できるか、どのような環境であれば快適に過ごせるか、ということを一番に考えた“社員ファースト”のオフィスであり、働き方の枠を超えて、社員の方それぞれのライフスタイルに寄り添う場所でした。

インテリアや空間のデザインはもちろん、利用状況がひと目でわかるシステムやコミュニケーションを促進する仕掛け、置いてあるお菓子の種類まで、オフィスの細かいところに社員の方々の意見やアイデアが散りばめられて、オフィスをもっとよくしたいという社員の方々や会社の想いが感じられました!

また、パブリックスペースにもライブオフィスにも共通して言えることですが、トライアンドエラーを繰り返しながら、常に更新し続ける場所<実験場>になっていることが印象的でした。竣工して終わりではなく、お客様や社員の方の意見や利用状況のデータなどから、「どうしたらTHE CAMPUSがもっとよくなるかを考え、アイデアを試す。そしてその結果をもとにまた新しいことにチャレンジしてみる」といったサイクルを短期間で回す仕組みは、創造的な空間価値提供に取り組むコクヨだからこそできることだと感じました!

コクヨの提供する製品やサービスだけでなく、会社の想いや会社の目指す方向性などコクヨの全てが体感できるTHE CAMPUSに皆さんもぜひ訪れてみてください!

施設概要
名称:THE CAMPUS(ザ・キャンパス)
所在地:東京都港区港南1丁目8番35号 
営業時間:8:30〜19:30 ※THE CAMPUS SHOP:10:00〜19:30
※コクヨ東京ショールーム:10:00〜16:00
(現在は感染症対策のため、完全アテンド制で個人のお客様の見学予約は受け付けておりません)
定休日:土日祝日、年末年始、夏季休業日
URL:https://the-campus.net/