INTRODUCTION

東急プラザ銀座にある「METoA Ginza」は、三菱電機グループの製品やテクノロジーを体感することができるイベントスペース。2021年12月3日(金)〜2022年3月8日(火)に、期間限定のイベント「ミライフドーム みんなの“もしも?”で広がるミライ」が開催されました。

「暮らしや働き方が、もっと便利で快適になったら?」という視点で、未来の生活を思い描き体感することができるイベントです。博展ではコンテンツのプランニングと実制作を担当しました。

本プロジェクトを担当したプランナーの長田 、クリエイティブエンジニアの石田、デザイナーの松井、プロデューサーの本郷が制作の裏側について語ります。

本郷 有沙
2006年博展入社。入社以来一貫してアカウントプロデューサーとして従事。主に内資系大手クライアントを担当。最近は自宅の緑化運動に取り組んでいる。

長田 詩織
2014年博展に入社。ショールーム・展示会・WEBコンテンツなど様々なアプローチでプロモーションを企画するプランニング業務を担当。to B&to C問わず、幅広いユーザー体験を設計する。最近は、国内・海外旅行へ早く行きたくて仕方がない。

石田 将也
2016年博展入社。前職ではWeb制作の企業でフロントエンド開発とディレクション業務に従事。博展ではクリエイティブエンジニアとして、主にインタラクティブなコンテンツの開発を担当。漫画『課長 島耕作』シリーズを読むことが最近の楽しみ。

松井 渉
2019年博展入社。主に店舗や商業施設系のデザイナー業務を担当。大学では建築を専攻し、住宅や幼稚園などの設計を学んでいた。趣味はサウナ。

OUTLINE

みんなの“もしも?”で未来の暮らしを創造する、体験型イベント

長田:今回のプロジェクトは“未来のライフスタイルは、いつも誰かの想像からはじまる”という、三菱電機グループの考えから生まれた企画です。

「未来の生活を思い描き、体感する」というコンセプトをどのようにコンテンツに落とし込んでいくかという、プランニングから関わっていきました。イベントタイトルにもなっている「ドーム」をモチーフに、各フロアのデザインやコンテンツを設計しています。


1階のエントランスから2階に上がると、55型液晶ディスプレイを壁一面に64面(4K x 4の解像度)使用した、巨大ワイドディスプレイ “METoA VISON”が迎えてくれます。

ここでは、未来の乗り物やビル、人々が描かれる一つの街を画面全体で表現しました。会場には6種類の“ミライフドームカード”を用意し、QRリーダーにかざすと選んだテーマの街がビジョンに映し出されるといった仕組みです。

石田:2Fのビジョンと連動した施策として、来場者一人ひとりが、オリジナルのミライフドームづくりを体験できるコンテンツを開発しました。スマートフォンでイベントページへアクセスし、ユーザーが思い描く「未来」に関連した質問が表示され、回答を選択していくと、理想の未来が詰まった自分だけのドームが完成します。

例えば「休みの日に宇宙旅行」を選択するとロケットのパーツ、「超高速の移動方法で毎日旅行できる」を選択するとハイパーループのパーツが登場します。選択肢の組み合わせによって約600種の「未来」を創ることができる仕組みです。

また、このオリジナルのドームは会場に設置したQRコードリーダーを通して大型スクリーンに映し出すことができます。コロナ禍でのイベントだったため、非接触で操作できるリープモーションを採用し、多くの方に体験いただきました。

松井:3階では 「ミライへの声」というコンセプトの展示を行いました。三菱電機グループ社員350人に対して“自分にとっての明るい理想の未来とはどんなものですか?”というアンケートを行い、そこから抽出した社員さんたちの声に囲まれるような空間を作りました。

遠くから見るとドームが沢山並ぶ幻想的な世界が広がり、近くで見るとドームの中にメッセージが浮かび上がってくる。来場者が移動することによって、没入していけるようなデザインを心掛けました。子どもから大人まで幅広い年代の方に楽しんでもらえる空間になったと思います。

イベントの締めくくりとなるスペースでは「ミライの樹」の展示を行っています。このスペースには「交通・移動」「地球環境」「ものづくり」「食」「働き方」「医療」という6種類のオーナメントが用意されています。

来場者が望む未来にあわせてオーナメントを選び、「ミライの樹」にかけていただくことで、樹は色づいていく。来場者の声を可視化するインスタレーションです。

KEY FACTOR

未来の街を表現する3Dアニメーションを、
巨大ディスプレイになめらかに映し出すことに成功

長田:展示空間では、没入感を高めるための工夫を重ねていきました。一見すると伝わりにくいかもですが、実はかなり手の込んだ作りになっているんです。

例えば3階の「ミライの声」のスペースで展示されている球体のモニュメントはサイズも素材もさまざまですし、中に入っているキャプションは、一つ一つ内容が異なる三菱電機及びグループ社員さんの「アイデア」です。来場者の目線を意識して、キャプションが目に入るように段差を付けた設計ですが、同時に空間全体のメリハリを生んでいると思います。

石田:“METoA VISON”でも、短い制作期間の中でいくつか技術的なチャレンジを行っていました。

その一つが64面の巨大ディスプレイでの描画です。「未来の街」を表現した3Dアニメーションを60fpsで描画する。4K x 4の解像度を出力しているため、負荷をかけすぎるとアニメーションにカクツキが発生してしまうので、FPSを担保できるように調整しました。

長田:「未来の街」に映し出される3Dの街も横長のモニターなので、3Dを投影するときに映像が歪んでしまわないように注意しています。

そのため、大きな未来の街を描き出すためには、3Dイラストを使いながら2Dの視点で再編集し直さなければいけない。そうしたテクニカル部分の課題を解決しながら、同時に画面を構成している膨大な3Dイラストレーションの制作を進めていきました。

石田:制作期間に対しての制作ボリュームを考えるとなかなかタイトでしたよね。

長田:信頼しているパートナーさんの力を借りながら短期集中で仕上げていったのですが、オープンの日を迎えた時は達成感よりも、安堵感の方が強かったです。それぐらい時間と労力をかけて制作したこともあり、細部まで妥協のないクオリティが実現できたと思います。

NEXT TRY

信頼できる仲間の存在が、質の高いアウトプットに繋がる

松井:今回のプロジェクトを進めていく中で感じたのは、信頼できるチームメンバーがいることの大切さです。アイデアを否定せず聞いてくれて、いいものを作っていこうと一緒に考えてくれる。そしてそれを実現できるプロフェッショナルなメンバーが社内にいる。

その安心感が、満足のいくアウトプットを実現できた大きな理由の一つだと思います。

本郷:来場されたお客さまから多くの声を寄せていただけたことも嬉しかったですね。

今回のイベントでは3階の雰囲気が好評だったと聞いています。お子さまや若い女性など、様々な層のお客さんが足を運んでくださり、これからの社会に対する様々な思いが寄せられました。また、全体の来場人数も増加したと聞いています。

長田:こうした反響の大きさは、クライアントの思いを形にして、来場者のもとにしっかり届けることができたということなのかなと感じています。

私たちが届けている「体験」がどんな風に届いているかというのは、なかなか定量的に測ることはできません。だからこそ、こうした声が寄せられるというのは本当に嬉しかったですね。

お客様の手書きのアンケートが会場に掲示され、双方向の声が可視化されたイベントになりました。非常に素敵なイベントになったと自負しています。今回得た経験を今後のプロジェクトにも活かしていきたいと思います。

OVERVIEW

CLIENT株式会社アイプラネット
PROJECT「ミライフドーム」- みんなの“もしも?”で広がるミライ-
VENUEMEToA Ginza

CREDIT

プロデューサー 本郷 有沙
プランナー 長田 詩織
クリエイティブエンジニア 石田 将也
空間デザイナー 松井 渉