企業の素材や技術と藝大生の視点を掛け合わせるワークショップを「藝大部屋」にて初開催。第一弾テストランとして、東レ株式会社の素材から新たな価値を探求。

博展(本社:東京都中央区)のクリエイティブコレクティブ「Studioコー」は、東京藝術大学 芸術未来研究場「藝大部屋」と連携し、企業が持つ素材や技術の新たな可能性を探る共創プログラム「ミカンとヨウカン」を始動いたしました。本プログラムの第一弾として、2026年7月9日に東レ株式会社とともに、同社の素材を活用したワークショップを実施しました。

◾️ 産学連携始動の背景

東京藝術大学 芸術未来研究場「藝大部屋」は大学と地域の双方向の窓口として、地域や社会と藝大をつなぎ、学生・卒業生・アーティスト・地域・企業など、学内外の様々な立場の人々と共に学べる場の創出を目指しています。一方、当社は体験デザインを軸に、マーケティング支援や地域・教育課題の解決に共創的に取り組んでおり、異なる立場を繋いで新たな可能性を拓くことを強みとしております。

今回のプログラムでも、対話を促すツールや什器、お土産を独自に企画・デザインし、体験そのものを設計している点が当社の特長です。

今回の連携は、地域・大学・企業・社会の接点となる場を作りたいという双方の想いから実現いたしました。企業内だけでは得られない視点を取り入れることで、既存の枠組みを拡張し、同時に藝大生が社会と接点を持つ機会を創出することを目指しています。ここから生まれる化学反応を通じて、新たな価値を創造していければと考えております。

◾️ 藝大とStudioコーの役割

「藝大部屋」と博展のクリエイティブコレクティブ「Studioコー」は、以下のように役割を分担して本プログラムを運営しています。

・藝大部屋:
藝大生の参加、学生ならではの芸術的視点の提供、大学と地域・企業をつなぐ「場」の提供

・Studioコー:
プログラム全体の企画・設計、当日のファシリテーション(企業と学生をつなぐ「翻訳者」としての介入)、対話を促す什器やお土産などコミュニケーションツールのデザイン

【東京藝術大学 芸術未来研究場 特任准教授/アーティスト 木戸龍介先生のコメント】
複雑化する社会課題や、論理的思考だけでは捉えきれない状況に向き合うため、異なる専門性や価値観を持つ人々が協働し、まだ答えのない問いに取り組むことがますます求められています。アートもまた、作品をつくることにとどまらず、既存の見方を揺さぶり、まだ言葉になっていない可能性をひらくこと、さらには問いそのものを生み出すことへと、その役割を広げています。
企業活動とアート、双方の文脈を理解し、異なる言葉や思考をつなぐことのできる博展の存在があるからこそ、一方向的ではない、対等な協働の場をつくることができます。「ミカンとヨウカン」が、企業の素材や技術に新たな視点や可能性をひらくと同時に、藝大生自身も企業との関わりを通じて社会における表現やアートの役割に対して思考を深め、更新していける場になることを期待しています。

◾️「ミカンとヨウカン」の概要

「未完(ミカン)を持ち寄り、いい予感(ヨウカン)をつくる」プロセス

本プロジェクトは、企業が持つ素材や技術、課題を「未完」として持ち寄り、東京藝大の学生や伴走するクリエイターとの対話を通じて、これまで気づかなかった可能性や新しい価値(いい予感)を短い時間で発見する共創プログラムです。

みかんの剥き方が人によって違うように、学生の個性的で偏愛的な視点で企業の「未完」の素材をひらき(アイデアの発散)、一本の羊羹を届ける相手に合わせて切り分けるように、広がったアイデアを社会に向けてかためる(予感をつくる)、というユニークなプロセスを体験します。

◾️プログラムの3つの特徴

【企業も学生も共に考える】

企業側が一方的に課題を依頼するのではなく、同じテーブルを囲む当事者として参加することで、企業担当者のリスキリング※にもつながります。※リスキリングとは、技術やビジネス環境の変化に対応し、新しい業務や職種に就くためのスキルを学び直すこと。

【翻訳専門のクリエイターが介入】

企業の知識や経験と、学生の自由な発想をつなぐため、博展のクリエイターが「翻訳者」として間に入り、対話をサポートします。

【いい予感は持ち帰れる】

対話の中で生まれた「いい予感」は、その場限りのアイデアで終わらせず、次の一歩につながるプロジェクトの種(ヨウカン)として次の一歩につながる『お土産』として持ち帰ることができます。

◾️第一弾ワークショップの様子(参画企業:東レ株式会社)

第一弾ワークショップ「未完(ミカン)を持ち寄り、いい予感(ヨウカン)をつくる」プロセスの様子

東京・谷中にある大学と地域社会の窓口「藝大部屋」にて、東レ株式会社の展開する素材であるスエード調人工皮革(ウルトラスエード®)をテーマにしたテストランとなるワークショップを実施しました。当日は企業担当者と藝大生、当社伴走クリエイターがちゃぶ台を囲み、みかんを食べながら素材の観察やファーストアプローチを行いました。それぞれの「好きなこと」と「未完」への探究心を起点にアイデアを出し合い、最終的にアイデアを羊羹の型に見立てて言語化・ネーミングを行いました。ここで見つけた「いい予感」は、今後、実証実験や共同プロジェクトへ発展する可能性を秘めています。

【参加者の声】

東レ株式会社 担当者様より:
・これまでの産学連携は素材を預ける形で作品制作に協力することが主だったが、今回のように学生と同じテーブルを囲み、一緒に考えるプロセスは非常に新鮮だった。
・学生ならではの視点やアイデアに触れることで、自社製品を見つめ直す機会となり、新たな可能性を感じることができた。また、間に入って翻訳してくれる伴走クリエイターの存在も非常に良かった。
・「いい予感(ヨウカン)」という次の一歩につながる『お土産』ツールがあることで、社内での報告や共有がスムーズに行えると感じた。

東京藝術大学 参加学生より:
・普段の制作とは異なり、企業の製品を前にデザイン思考で取り組む経験が新鮮で、多様な意見を聞くことができ非常に有意義だった。
・視点の異なる意見によってアイデアが広がっていくプロセスが、学生間でのやり取りとは違い刺激的だった。
・ミカンを食べて、ちゃぶ台を囲む形式によって自然とコミュニケーションが生まれ、「いい予感」を出すという程よいゴール設定も相まって、意見を出しやすい環境だった。

第一弾ワークショップ実施レポートは以下
https://www.hakuten.co.jp/tex/blog/geidai-studioco_report

◾️今後の展開と参画企業の募集

今回の東レ株式会社とのテストランを通じ、「ミカンとヨウカン」の枠組みが、企業の技術や素材の新たな可能性をひらく有効なアプローチであることが確認できました。

本プログラムは、単にアイデアを出して終わるワークショップではありません。対話の中で生まれた「いい予感」を起点に、企業の希望に応じて、参加した藝大生や伴走クリエイターと共に、実証実験や共同プロジェクトへ発展させることも可能です。

また、共創プロセスをメディア発信やPR活動に繋げるほか、学生の思考プロセスに触れることで、将来的な採用やインターンシップといった新たな人材獲得の場としてもご活用いただけます。学生にとっても、自身の創作活動を社会と接続し、共感を生むプロセスを学ぶ貴重な機会となります。将来的には、東京藝大から一歩踏み出した「藝大部屋」に企業の素材や技術、活動に触れられるエリアの常設も検討しております。

今後も「ミカンとヨウカン」は、以下のような想いをお持ちの企業様と共に、未来への原動力となる活動を継続してまいります。

・素材や技術の新しい可能性を探索したい
・若い世代(藝大生)の独自の視点を取り入れたい・触れたい
・新規事業やR&D(研究開発)のヒントを得たい
・採用や共同研究につながる出会いを求めている

◾️企業・学校概要

▼ 東レ株式会社について

1926年に設立された日本を代表する総合素材メーカー。衣料用の合成繊維(ナイロン、ポリエステル、アクリル)をはじめ、航空機や自動車に使われる高機能な「炭素繊維」や、海水淡水化プラント等で活躍する「水処理膜」など、世界中でイノベーションを支える先端材料を開発・提供しています。
URL:https://www.toray.co.jp/
URL(ウルトラスエード®):https://www.ultrasuede.toray/

▼ 東京藝術大学 芸術未来研究場「藝大部屋」について

東京藝術大学 芸術未来研究場は、アートを人が生きる力の根幹と捉え探求する場として2023年に創設されました。「藝大部屋」はその実践の拠点としてキャンパスから一歩外の谷中に2024年に設けられ、大学と地域社会、企業など多様な人々をつなぎ、共に学ぶための双方向の窓口(スキマ)となることを目指しています。
URL:https://geidai-park.geidai.ac.jp/

▼ Studio コー(株式会社博展)について

体験デザインを軸に、地域と教育に眠る課題をテーマに共創的に活動を行う(株)博展のクリエイティブコレクティブ。 異なる立場の人々をつなぎ、まだ言葉になっていない可能性をひらくことを得意としている。
URL:https://lab.hakuten.co.jp/

【Studioコー 関連記事】
インタビュー記事「体験デザインの可能性をひらく、Studioコーの現在地とこれから」
URL:https://www.hakuten.co.jp/tex/blog/studio-co-release

設立プレスリリース「HAKUTEN | Studioコー」
URL:https://www.hakuten.co.jp/news/post_15379

■株式会社博展

代表者:代表取締役 会長執行役員/田口 徳久、代表取締役 社長執行役員 CEO/原田 淳
所在地:〒104-0031 東京都中央区京橋三丁目1番1号 東京スクエアガーデン20F
設立:1970年3月
事業内容:パーパス「人と社会のコミュニケーションにココロを通わせ、未来へつなげる原動力をつくる。」のもと、多様な“体験”を統合的にデザインし、企業や団体のマーケティング課題の解決に貢献しています。
WEB:https://www.hakuten.co.jp/

<公式SNS>
Instagram:@hakuten__(https://www.instagram.com/hakuten__
X:@HakutenCorp (https://x.com/HakutenCorp
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<本件に関するお問合わせ先>
株式会社博展 広報・PR担当
E-mail : pr@hakuten.co.jp