CLIENT 東京ミッドタウン八重洲
PROJECT MIDTOWN YAESU CHRISTMAS 2024「キンツギツギキ」
VENUE 東京ミッドタウン八重洲

2024年元日、石川・能登をマグニチュード7.6の巨大地震が襲いました。復興に向けた取り組みが続くなか、9月には豪雨被害が同地域を襲い、復興は大幅に停滞することになりました。震災後初めて迎えた同年のクリスマス。石川・能登の出来事を風化させないために、様々な人々が交差する東京駅にて、「金継ぎ」から着想を得たインタラクティブツリー「キンツギツギギ」をデザインしました。

「金継ぎ」は、割れたりかけたりしたものを漆と金粉で繋ぎ合わせ、新たな価値を吹き込む、石川の伝統工芸です。
この取り組みは、「JAPAN CRAFT」をテーマとする東京ミッドタウン八重洲と、クリスマスイベント「MIDTOWN YAESU CHRISTMAS 2024」の一環として始動しました。
古くから交通の要所であり、石川・能登とも深く関わる「八重洲」という土地の文脈から、被災地と東京を“ひと繋ぎ”にする象徴として本プロジェクトを構想しました。
壊れたものを繋ぎ、新たな価値を吹き込む力を持つ金継ぎのように、日本の交通の起点である東京・八重洲と、被災地である石川・能登を繋ぎ、今もなお復興に向けた取り組みが続く被災地に光を当てたいと考えました。

造形面では、復興のシンボルとしての一本の壮大な再生樹をイメージし、幹部分は金沢駅の鼓門を想起させる能楽の鼓をデザインに取り入れています。
台座に手をかざすと、金色の光がパーツを繋ぎ合わせるようにツリーを駆け巡る特別な演出が行われ、幻想的な音楽とともに、空間や訪れた人々の心を彩ります。
石川の木材と東京の木材を使用しており、金継ぎのように互いを繋ぎ合わせる構造にすることで、立体的な金継ぎのようにも見える新しい造形を目指しました。

CREDIT
HAKUTEN CREDIT
デザイナー 布川 光郷
テクニカルディレクター 竹島 千尋 , 久我 尚美
クリエイティブエンジニア 石曽根 奏子 , 高橋 亜美
プロダクトマネジメント 松木 和哉 , 熊崎 耕平
プロデューサー 栗田 一広 , 安齋 温陽 , 楯 誠志郎 
PARTNER CREDIT
クリエイティブディレクター 満永 隆哉
プロデューサー 道堂 本丸
プランナー / コピーライター 清水 出帆
アートディレクター 中山 沙織
グラフィックデザイナー 千田 桃歌
アシスタントプロデューサー 佐護 忠聖 , 今井 虎之介
楽曲提供 Kan Sano
作品提供 / ワークショップ監修 ナカムラクニオ