UCCコーヒープロフェッショナル株式会社(以下:UCCコーヒープロフェッショナル)は、2022年3月に展示商談会『UCC Smile Festa 2022』を開催。
開催前の2021年からオンライン特設サイトも公開し、年間を通じてお客様とのコミュニケーションの場をつくりました。
博展は毎年継続して「UCC Smile Festa」をオフライン/オンライン共にトータルサポート。
また、サステナブルなイベントのノウハウをもとに、環境負荷低減に対する各種施策への取り組みも推進しています。
本記事では、「UCC Smile Festa 2022」での新たな取り組みやその背景を、UCCコーヒープロフェッショナル 星さん、久門さん、小泉さんとともに、博展 プロデューサー 廣瀬さん、サステナビリティ推進室 村松さんが語ります。
Index
- 日頃の感謝と、会社の未来への想いを伝える場に。
- フードロスなどの食品業界が抱えている問題以外にも、イベントにおける廃棄物も大きな課題でした。
- 遠方のお客様にも商談会の様子を体験していただきたかったんです。
- 継続的に訪問していただくきっかけを作ることで、ユーザーとの接点を増やすことができるんです。
- 基盤を固めながら、新しい見せ方も導いてくれるパートナーです。
日頃の感謝と、会社の未来への想いを伝える場に。
– 「UCC Smile Festa」とはどのようなイベントだったのでしょうか。
久門:「UCC Smile Festa」は、UCCコーヒープロフェッショナルが主催する飲食業界のお客様を対象とした、コーヒーならびに業務用食品の展示商談会です。
食材・ドリンク・販促資材など、飲食店の運営を支えるメーカーが、今年は約90社出展しました。
「UCC Smile Festa」では、日頃取り引きしているお客様にお越しいただき、市場環境やトレンド情報に基づく商品の提案やオペレーション改善提案などを通じて、飲食店の繁盛をお手伝いする場を目指しています。
また、同時に会社の方向性を示し、未来への想いも伝えられたらと。
毎年開催している展示商談会で、かれこれ15年程になりますかね。
ただ、社会もここ数年で大きく変化したので、これまでリアルのイベントをお手伝いいただいていた博展さんに、サステナブルなイベントの実現とオンラインの施策も合わせて相談しました。
フードロスなどの食品業界が抱えている問題以外にも、イベントにおける廃棄物も大きな課題でした。
星:UCCグループは、これまでもサステナビリティ領域に力を入れてきましたが、私たち食品業界は展示会やイベントで試食を実施するため、どうしてもフードロスにつながってしまいます。また、展示会の装飾も廃棄物になってしまうため、イベントの開催によって環境に大きな負荷をかけてしまうことも大きな課題でした。
博展さんはサステナブル・ブランド・ジャパンでも知られているため、サステナビリティ領域もご相談できるのでありがたいです。昨年までも継続して運搬時のCO2の排出量を算出していただいていましたが、今年からさらに取り組みの幅を広げる必要があったので、博展さんにもアドバイスをいただきながら一緒に進めていきました。
廣瀬:最初から環境負荷をゼロにすることはハードルが高いため、まずはできることから始めようということで、今回は7つの項目に取り組みました。
- 環境配慮型の装飾
- 展示照明/配布物の削減
- 食品ロス削減について
- 廃棄物処理について
- ワンウェイプラスチックの削減
- CO2排出量の算定
- サステナブル提案ブース
参照;UCC Smile Festa 2022 イベントにおけるサステナブルへの取組
星:今年は、試食用の皿やフォークの素材が、プラ/紙とバラバラだったので、最終的に分別されず一緒に捨てられてしまいました。なので、来年はカトラリーを可能な限り紙製や木製のものに統一する予定です。
それから、可能な限りチラシの配布を廃止し、QRコードから資料をダウンロードできるようにしました。環境にもいいですし、お客様から「PDFのほうが見返すときに楽だから助かる」という声もあったので一石二鳥でしたね。
村松:私たちとしても、クライアントの商談会で環境負荷低減に取り組んだのは初めてだったので、UCCコーヒープロフェッショナルさんやパートナーと相談しながら進めました。特に、廃棄物については土地によって分別方法が異なることもあり、それぞれの開催地の業者さんと密にコミュニケーションを取りながら計画しましたね。
星:今回サステナビリティに力を入れて開催してみて、出展社さんとの間に、サステナビリティへの想いの温度差があると感じました。廃棄物の分別に進んで協力してくださる出展社さんもたくさんいらっしゃるので、今後はさらにUCCコーヒープロフェッショナルが率先して取り組み、業界全体にサステナビリティへの理解を少しずつでも浸透させていきたいです。
遠方のお客様にも商談会の様子を体験していただきたかったんです。
– ここ数年はオンラインサイトにも力を入れていますよね。
久門:はい。2019年までは、東京・名古屋・大阪以外の全国各地でも開催していたのですが、コロナ禍で2020年以降は開催地を東京・大阪・名古屋の3カ所に絞りました。
それによってご来場が難しくなってしまった遠方のお客様に向けて、会場同様のコンテンツを楽しんでいただこうと「Online UCC Smile Festa」というオンライン施策を同時期に開催したんです。
廣瀬:短期間でのオンライン展示会はよくありますが、今回は年間での運用を考えていたので、遠方にいるお客様を含め「どうやって接点を増やしていくか」が大きな課題でしたね。
小泉:そうですね。どうやったらコンテンツを見てもらえるか、登録者数やログイン回数を増やせるかという悩みは、博展さんと一緒に考えていきました。
また、短期的なオンラインイベントとして消費するのではなく、中長期的にオウンドメディアとして成長させることで営業社員とお客様を繋ぐプラットフォームとして活用してもらう狙いもありました。
継続的に訪問していただくきっかけを作ることで、ユーザーとの接点を増やすことができるんです。
– どのようにオンライン施策をアップデートしたのでしょうか?
小泉:新しいコンテンツとして、定期的にコラムを発信し始めました。
コーヒー市場におけるサステナブルな取り組み方法や、コーヒーのアレンジレシピなど、ターゲットとしている飲食業界のお客様に興味を持っていただけるような内容を展開しました。
廣瀬:トップページには実際の商談会と同じように9つのコーナーを設けています。
それぞれのコーナーのページに飛ぶと会場と同じようにブースの様子を体験でき、さらに役立つ情報として記事や動画も見られるんです。
星:ブログを作ることはあっても、このようなプラットフォームを作成するのは初めてのことでした。
博展さんはオフラインとオンライン両方できるので心強かったですね。
廣瀬:ありがとうございます。
このオンラインサイトでは、業種に応じたページを表示させるといった、お客様の業種に合わせたページのリコメンド機能を設計してます。
将来的には、より精度高くログイン情報を蓄積させて、それぞれのペルソナに合わせたページを映し出す仕組みにしたいですね。そうすると、お客様に合わせた商品をおすすめできるので、より一人ひとりに寄り添ったコンテンツを提供できますからね。
また、できるだけ多くのお客様に定期的にウェブサイトに来ていただけるよう、来年からはポイント制度を設けることにしたんです。
小泉:ポイント制は、ログインの増加に繋がるので良い提案でしたね。
この提案から、コラム等の記事ページに「いいね」ボタンを押すとポイントが貯まる仕組みを考えました。そしてポイントを貯めると、特典がもらえる設計になっています。
つまり、継続的に訪問していただくきっかけを作ることで、ユーザーとの接点を増やすことができるんです。
– オンラインを導入して以降、来場者の満足度に変化はありますか?
久門:来場者の満足度も年々上がっています。現状、会場の来場者数は絞っているので来場者数だけ見ると少なくはなっていますが、そのぶん現場で社員とお客様がしっかりコミュニケーションできていることがアンケート結果からもわかりました。
小泉:オンラインの満足度も想定どおりだったので良かったです。今はコラムの更新頻度に波があるので、来年以降はコンスタントに発信していきたいですね。
基盤を固めながら、新しい見せ方も導いてくれるパートナーです。
– 最後に、博展にどのような価値を感じていただけているのでしょうか。
星:付き合いが長いこともあり、UCCグループのこともよくご理解されているので安心できます。私たちが抽象度の高いオリエン、企業理解が深いぶん、細かい部分まできちんと設計してくれるので助かるんですよね。
博展さんとは何年もご一緒していますが、実は過去に一度、イベントの方針を仕切り直すタイミングで再度パートナーをコンペで検討したことがありました。でも結局、博展さんと続けたいとほぼ満場一致で決定しました。
廣瀬:フラットな状態でも選んでいただけて嬉しいですね。
久門:博展さんは、私たちが大事にしている基盤の部分を維持しながら、新しい見せ方も取り入れてくれますね。痒いところに手が届くことをやってくれるので助かってます。
そして博展さんの価値の中には、廣瀬さんの人間性も含まれると思いますよ。
小泉:それからスケジュール管理が本当にしっかりされているんですよね。毎度ガントチャートも作成してくれるおかげで私たちも意識的に期限内に動けるので、より信頼して任せられます。
村松:私たちはお仕事をご依頼いただいている立場ではありますが、同じ目標に向かって一緒に動いていくチームです。チャレンジングなことにも共に取り組めるので、一緒に働いていてとてもやりがいを感じられますね。
久門:今後も、「コーヒー」という主力製品は変わらないなかで、市場の動きを見ながら、見せ方や提案の仕方は変えていく必要があります。博展さんの知見に助けてもらいながら、一緒に考えていきたいです。
廣瀬:手探りしながら新しい見せ方を提案していきたいですね。今後もワンチームで頑張っていきましょう!
OVERVIEW
CLIENT | UCCコーヒープロフェッショナル株式会社 |
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PROJECT | UCC Smile Festa 2022 |
UCCコーヒープロフェッショナル株式会社は、2022年3月に展示商談会『UCC Smile Festa 2022』を開催。博展は毎年継続してオフライン/オンライン共にトータルサポートしています。また、サステナブルなイベントのノウハウをもとに、環境負荷低減に対する各種施策への取り組みも推進しています。 |