INTRODUCTION

フランスの自動車ブランドCITROËNを有するGroupe PSA Japan株式会社(以下PSAJ)は、下北沢の「下北線路街 空き地」で「Fête CITROËN à Shimokitazawa ~下北沢シトロエン祭~」を開催。

「フランスの縁日」をテーマにした本イベントはフランスのお祭りでは馴染みのあるアヒル釣りや、フランスにゆかりのあるアーティストを迎えたステージコンテンツを行い、終日多くの一般客で賑わいました。

イベント体験レポート(Quest!)はこちら

今回は担当したプロデューサーの浅野・山口、プランナーの渡邉がイベント成功までの道のりを語ります。

OUTLINE

浅野:
PSAJ様と博展は長い付き合いがあり、2021年夏に開催したベルランゴのオンライン発表会をはじめ、年間でイベントマーケティングをサポートしています。

今回はNEW C3 AIRCROSS SUV(以下:C3 AIRCROSS)のフェイスリフトがリリースされたため、そのお披露目イベントを開催したいとお声がけいただきました。
C3 AIRCROSSはアーバンアウトドア をキーワードに、都心在住のアウトドアや音楽フェス好きをターゲットにしており、今回のイベントでは、都心の生活でもアウトドアを取り入れながら快適な生活をC3 AIRCROSSと送る、そんな情景を想起させるよう、空間デザインやコンテンツを考えました。

山口:
イベントではローンチ車種のC3 AIRCROSSを2台展示し内1台はキャンプスタイルでライフスタイルを訴求しました。CITROËNの大人気モデル ベルランゴや特装車の「LE PETIT CITROEN」など展示したほか、CITROËNの遊び心に触れるミニゲームやステージをたくさんの人に楽しんでいただきました。

シトロエン アヒル釣り

ヨーヨー釣りのように、アヒルのおもちゃについたリボンを紐にひっかけて釣るゲーム。

水に浮かんだたくさんのアヒルにはフランスやC3 AIRCROSSにちなんだカラーのリボンがついています。

シャンゼリゼストリート

パリのシャンゼリゼ通りを歴代のシトロエンカーが走る中、ジオラマの街並みをピンポン球で走りきるゲーム。中心にはくねくねと曲がった道があり、ピンポン球を落とさないようにゴールの凱旋門にたどり着けばクリアです。

マウンテンロード

二人で息を合わせ、山頂を目指して曲がりくねった道を登っていくゲーム。 ボードにはアウトドアやシトロエンのイラストが散りばめられており、道から外れないように左右の紐で車を操作し、頂上までたどり着けばクリア。

これら3つゲーム全てをクリアするとC3 AIRCROSSのカラビナをプレゼントしました。

また、他にもステージではフランスのアーティストを招いたライブ演奏や、シトロエンの車が使われている映画を上映したり、シトロエン TYPE Hのキッチンカーや自由に遊べるミニゲームなどを用意したりと、来場者の方が気張らずに楽しんでいただけるコンテンツを多く用意しました。

イベントには3日間で約5,000人来場し、アンケート回答者にプレゼントしたC3 AIRCROSSのミニカーは約1,100個配布。

CITROËNファンだけではなく、下北沢に住むファミリー層にも楽しんでいただきました。

PLANNING

下北沢に根付く独自の文化と“シトロエンらしさ”を融合

渡邉:
企画段階では別の会場も複数検討するなど会場の選定に多くの時間を費やしましたが、PSAJ様のご要望で下北沢に決定しました。

今回はシトロエンというブランドを下北沢に根付く独自の文化とどのように融合させるかがポイントでした。

そもそも下北沢には演劇場やライブハウス、古着ファッションなどを生活の一部に取り入れながら軽やかに楽しく生活している人が多く、そのようなライフスタイルを持つターゲットに対して「シトロエンが遊びにきた」「馴染んだ」という見え方になるように、体験の設計には細心の注意を払いました。

例えば、イベントでの車両展示一つとっても車のプロパティを説明するような展示ではなく、キャンプシーンでの使われ方、さらにはフェスで音楽をかけながらのんびり過ごすようなライフスタイル展示にすることで、遊びにきた来場者の肩に利用シーンを想起してもらいやすいような工夫を凝らしましたね。

また、ステージでも下北沢の方々の関心の高い音楽とシトロエンの持つ陽気さを合わせた構成にすることで、訪れる時間によって違う楽しみ方ができるようなイベントにできました。

結果としてイベントでのシトロエングッズの売り上げが好調だったことや、シトロエンオーナーが多く来場し、コミュニティの場所として活用してもらえたことも、シトロエン らしさと下北沢の雰囲気がうまく融合できていたからじゃないかなと思います。

KEY FACTOR

垣根を超えた深いブランド理解と
ゲームコンテンツのオリジナリティ

浅野:
これまでもシトロエンのイベントを年間でサポートさせていただいていることもあり、運営パートナーさんも含めたチーム全員がシトロエンというブランドを深く理解していました。

イベントというとステージや展示物などハード面をイメージしがちですが、そこで来場者とコミュニケーションをとるスタッフもシトロエンというブランドを体現している必要があります。

そのため、来場者への声がけやご案内など細部まで運営パートナーを含めてシトロエンらしさの共通認識を持った上で、イベント当日に来場者をお迎えできたこともとても良かったことでした。

渡邉:
フランスの縁日というコンセプトでしたが、クライアントとCITROËNらしさ・C3 AIRCROSSらしさを追求しながら、ミニゲームやステージコンテンツを決めていきました。

また、もちろんゲームコンテンツも制作したことがないものばかりでしたが、参考写真や作り方などをネットで情報を集め、「どうやったらゲームキットを作れるか」を制作と何度もやりとりを繰り返して完成しました。

コンテンツはあえてデジタルじゃなく、アナログなおもちゃやゲームを採用することによって、縁日らしさと下北沢らしさがうまく融合できました。

NEXT TRY

浅野:
今回のようにライフスタイルの訴求をするイベントに多く携わりたいですね。
体験を通じて「このブランドを自分の生活に取り入れると、こんなに豊かになるのか」と来場者に気付かせるような訴求できることがイベントの強みだと感じているので、他のブランドにおいても新たなライフスタイルを来場者に気づかせるような体験を創っていけるように頑張ります。

山口:
シトロエンブランドのイベントマーケティングをサポートする中で、来場者視点・購買者視点を深堀っていくことの大切さを学びました。今回であれば下北沢に遊びに来ている人の目線に立ち、受け入れられるようなコミュニケーションにするためにはどのような表現が良いのかなど、ターゲットの背景や地域性なども考慮した上でイベントを考えることは非常に面白かったです。今後もPSAJ様とのお仕事の中で学んでいきたいですね。

渡邉:
振り返ると、今回は来場者に楽しんでいただけるためにできることをクライアントと同じ目線で考えられた案件だったと思います。「こうした方が面白いんじゃないか」とクライアントとベンダーという垣根を超えてより良いものを一緒に目指すようなチームだったので、今後もそんなチームをつくり、より良い体験を届けていきたいです。

OVERVIEW

CLIENTGroupe PSA Japan株式会社
PROJECTFête CITROËN à Shimokitazawa ~下北沢シトロエン祭~