展示会グラフィックについて戦略が決まったら、次はいよいよ実制作です。
最近ではオンラインツールを使って自前でデザインしようとする担当者も増えていますが、パソコンの画面で見ているものと、実際の展示会場で約3メートルの壁面に貼るものでは、勝手が異なります。
この記事では、失敗しないための具体的なテクニックと、パケテンのグラフィックプラン「パケグラ」を活用した効率的な進行について、パケテンのグラフィックを数多く手がけている佐藤さんに語っていただきました。
視認性を劇的に上げる「サイン」のルール
——遠くからでも目立つ、読みやすいデザインのコツはありますか?
最も大切なのは、「変化球を投げないこと」です。
フォント選びは、装飾の多いフォントや細すぎる書体は避け、太くてはっきりした、伝達力の高いものを選びます。
そして余計な装飾はしないこと。グラフィックバナーは「作品」ではなく、「サイン(看板)」の役割が強いです。余計な装飾を排し、情報の伝わりやすさを最優先してください。
時々、デザインに凝りすぎて読みづらくなっているケースを見かけますが、それは本末転倒です。基本に忠実であることが、最も高い効果を生みます。
初心者が用意すべき素材
——制作を依頼する際、何を用意すればスムーズに進みますか?
最初から完璧な構成案を作ろうとしなくて大丈夫です。まずは、以下の素材をすべて机の上に並べるような気持ちで渡してください。

「後からやっぱりこの情報を入れたい」となると、全体のレイアウトが崩れ、修正に多大な時間がかかります。まずは材料を全部出す。これが近道です。
「解像度」の現場のリアル
——画像の解像度について、よくある勘違いはありますか?
「解像度は高ければ高いほどいい」と思われがちですが、展示会のバナーは近くでまじまじと見るものではありません。目安として、原寸サイズで72dpi〜100dpiあれば十分です。
あまりに高解像度すぎるとデータが重くなり、来場者からの見え方は変わりません。解像度が高ければ高いほどいいというものでもないのです。
ただ、原寸サイズでデータを持っているという担当者は少ないでしょう。不安な場合は、手元にある一番大きなサイズのデータをそのまま渡して、プロに判断してもらうのが一番です。
「パース」で見え方の検証をする
——グラフィックが効果的か確かめる方法はあるのでしょうか?
それは、3Dの「パース」で事前に見え方を確認することです。
これはディスプレイデザインの専門家である私たちが、現場で最も重視している工程です。2Dの平面図だけでは、「通路の曲がり角からどう見えるか」「スタッフが立った時にロゴが隠れないか」といった立体的な検証ができません。
パケグラをご注文いただいたお客様への戦略的サポートとして、イメージのブース空間にグラフィックを貼り付けたパースを提供しています。これにより、「思っていたのと違った」という失敗を未然に防ぐことができます。

理想的なスケジュール管理
——いつまでに準備を始めれば、余裕を持って出展できますか?
目標は、会期の10日前までの校了です。(弊社パケテンサービスの場合)
- 3週間前:素案(たたき絵)、画像、ロゴデータをすべて揃え、グラフィック担当者に渡す
- 2週間前:修正のやり取り(「なぜそうしたいのか」という修正の意図を伝えることが重要)
- 10日前:グラフィック確定(校了)
余裕を持ったスケジュールは、ミスの防止だけでなく、担当者の方の精神的な負担軽減にも繋がります。
おわりに
佐藤さんのお話から学んだ重要なポイントは、展示会のグラフィックは「作品」ではなく、来場者を導く「サイン(看板)」であるという視点です。変化球を投げず、基本に忠実に。そして何より、一人で抱え込まずにプロの知見を借りることが、最短ルートで成功を掴む鍵となります。
パケテンが提供する、グラフィックの「パース」での検証は、単なる確認作業を超えた「安心の提供」です。スタッフが立った時の見え方や通路からの視認性を事前にシミュレーションできることは、初めて出展を担当する方にとって、安心材料になるはずです。
準備の理想は「会期10日前の校了」。余裕を持ったスケジュールで、まずは手元にある素材をすべてプロに託してみてください。技術的な不安はプロに任せ、展示会出展のご担当者は当日、ブースを訪れる来場者との対話に全力を注げるようにしましょう。
あなたの会社の魅力が、会場の通路を歩く誰かの目にまっすぐに届くグラフィック。そのための第一歩を、ぜひパケテンと一緒に踏み出してみませんか。






