INTRODUCTION

1948年にフランス パリでジャン・キャスグランが創業した、現代性溢れるラグジュアリーとクリエイティビティ、ダイナミズムが融合したメゾンブランドであるLONGCHAMP(以後ロンシャン)は、同ブランドのアイコンバック「ル プリアージュ®」をパーソナライズできる「マイ プリアージュ® シグネチャー」をフィーチャーしたポップアップイベントを、国内初の旗艦店であるロンシャン ラ メゾン表参道にて2021年8月に開催。

カラーセラピストを監修に迎え、「チャンスを引き寄せる幸運のカラー診断」というウェブコンテンツを制作。引き寄せたい運勢や生年月日などから自分にマッチしたマイバックを診断できます。
また、ウェブサイトだけでなくポップアップイベントにも展開し、ウェブとポップアップイベント両方で体験できるプロモーションを実施しました。

今回は「SHARE HAPPINESS WITH COLORS」というコンセプトのもと一連のプロモーションイベントを成功に導いたプランナーの平山 / ディレクターの水間 / アカウントの下野が、舞台裏を語ります。

OUTLINE

下野:
ロンシャン「マイ プリアージュ® シグネチャー」のさらなる認知獲得を目的にプロモーションを行いました。

「マイ プリアージュ® シグネチャー」はカラーパターンやアルファベット・数字・記号の組み合わせなど、自分好みのパーソナライゼーション体験を楽しむことができるバッグ。 今回は「SHARE HAPPINESS WITH COLORS」というコンセプトで、ウェブ特設サイトの制作からポップアップイベントの実施まで一連のプロモーションを企画しました。

今回博展は主に次の3つを担当しています。 

  • ウェブ上で体験できるカラー診断コンテンツの制作
  • コンセプトに沿った店舗の空間デザインと体験コンテンツの制作
  • 伝えたいイメージにあったセレブリティのキャスティング

①ウェブ特設サイト内の「チャンスを引き寄せる幸運のカラー診断」コンテンツ制作

監修いただいたカラーセラピストの志村香織さんに45パターンのコーディネートを考案いただき、生年月日から運命数を導き出す「数秘」と、引き寄せたい運勢からラッキーカラーを導き、自分だけの「マイ プリアージュ® シグネチャー」を作成できる「チャンスを引き寄せる幸運のカラー診断」をウェブサイト上で展開しました。

<LONGCHAMP MY PLIAGE® MY STYLEーMY COLOR>

②「SHARE HAPPINESS WITH COLORS」を体現する空間と体験コンテンツの制作

「マイ プリアージュ® シグネチャー」のカラフルな世界観を表現することに加え、「チャンスを引き寄せる幸運のカラー診断」をイベントでも体験コンテンツとして展開しました。

診断から導き出された幸運カラーを真っ白な「マイ プリアージュ® シグネチャー」にプロジェクションマッピングすることで、実際にパーソナライズしたような写真を撮ることができます。

他にも色の組み合わせや自分のオリジナルバックのアイディアを膨らませることのできるインスピレーションウォールで空間を構成したり、SNS投稿をしてくれた方にカラフルなオリジナルドリンクを配布したり、コンセプトを体現する空間と体験コンテンツも企画・実施しました。

③伝えたいイメージにあったセレブリティのキャスティング

SHARE HAPPINESS WITH COLORS」のコンセプトに沿って、「これまで互いに幸せ(HAPPINESS)を分かち合う関係を築いてきた人」をキーワードに、モデルで女優のトリンドル玲奈さん&瑠奈さんやお笑いトリオ・ジャングルポケットの太田博久さん&モデルの近藤千尋さん夫妻をキャスティングしました。

イベントを楽しんでいただいている姿をSNSにアップしていただき、私としてもうれしかったですね。

PLANNING

「SHARE HAPPINESS WITH COLORS」
“色を通じて誰かと幸せ(HAPPINESS)を分ち合う”体験を

平山:
「マイ プリアージュ® シグネチャー」というバックは非常にカラフルで、明るい色使いが特徴です。

コロナウイルスの影響で会いたい人になかなか会えず、幸せな話題を共有できず、ネガティブな雰囲気が蔓延する今だからこそ“色”の持つ力でポジティブな気持ちを醸成していけないだろうかと考えました。

そこで今回は「SHARE HAPPINESS WITH COLORS」というコンセプトで、“色を通じて誰かと幸せ(HAPPINESS)を分ち合う”体験を、ポップアップイベントとウェブコンテンツで実現しています。

サイトでもイベントと同じコンテンツを提供することで、ポップアップイベントに来ることができない方もオンラインで体験できる仕組みを作り、それをSNSでシェアすることで自分の体験を他者にもシェアできるジャーニー設計になっています。

下野:
状況によってはイベントの開催さえも危ぶまれるため、ロンシャン ラ メゾン表参道での開催を提案しました。

また、コンセプトに沿ったカラフルでポップなデザインで、誰でも入りやすい店舗空間をプロデュースしました。

水間:
今回はウェブサイトのコンテンツとイベント会場におけるプロジェクションマッピングのコンテンツの2つを制作しましたが、ウェブサイトのコンテンツを会場でも同様に体験できる仕組みつくりは難しかったです。

また、今回数秘を基にパーソナライズしたバックを45種類提案しており、その分のページを制作したのもかなり大変でしたが、気分を高めるための診断コンテンツなので、できるだけシンプルにしつつ、カラフルでワクワクするように一つ一つ丁寧にデザインしました。

QRコードを読み込んで…
「チャンスを引き寄せる幸運のカラー診断」の
結果をモバイルでも見る

下野:
緊急事態宣言下で人数を制限した開催となりましたが、2000人弱の方に来場いただきました。

肩から掛けられるカラフルなドリンクを配布

また、イベントの様子をSNS投稿してくれた方にドリンクをプレゼントしていたのですが、表参道ではあちらこちらにこのドリンクを持って歩いている方を見かけて、とてもうれしかったです。

今回のイベントは今まで開催したものと比較して10~20代の来場者が大幅に増加しました。より若い層にも認知を拡大したいと考えていたため、クライアントにも喜んでいただけました。

配布したドリンク

体験の様子をSNSに拡散していただく様子も

KEY FACTOR

職種を超えた共創でリアルとオンライン両方に対応

平山:
アカウント / プランナー / デザイナー / 制作チーム / デジタルコンテンツの担当が職種を超えて支えあい、それぞれの役割を理解しながら進行できたことが功を奏したと思います。

今回のイベントはやるべきことが多岐に渡っていましたが、すべての分野でプロフェッショナルなメンバーが社内にいたため、各々が自分の役割に徹することで、アウトプットのクオリティを高めることができました。

水間:
デザインや施工だけでなく、全体を統括したプランニングもしっかり考えられる体制も重要な要素でしたね。

プランナーが企画段階から方針をしっかり定め、クライアントとも認識をすり合わせた状態での制作だったため、「よりよいものを作ること」に集中でき、非常にありがたかったです。

下野:
クライアントによっては「博展=施工会社」というイメージが先行する中、ここまで広い業務範囲を博展が窓口となって担当できると伝えられた素晴らしい案件でしたね。

今回の案件を実現できたのは、リアルとオンライン両方に対応できる博展ならではだと思っています。

NEXT TRY

下野:
本案件は、もし自分がSNSでこのイベントを見つけたら「行ってみよう」と思えるような案件にできました。
だからこそ、集客やSNSの拡散の重要性を身に染みて実感しました。もっと幅広い人にアプローチし、来場してもらうためにも、今後は集客やSNSの活用を深く学び、さらに広い範囲を包括的にサポートできる博展に成長していきたいです。


水間:
イベントはどうしても短期的な、期間限定のコンテンツですが、ウェブは永続的にブランドに貢献していけるコンテンツです。だからこそ、今回のようにウェブをうまく活用しながらイベントを企画し、そこでよりリッチな体験を提供するプランは今後のスタンダードになると考えています。

「博展はイベントや展示会などリアルな領域が得意」というイメージを持っていただいていますが、「ウェブも含めたコミュニケーションプランを提案できる博展」というイメージも築いていきたいですね。


平山:
今回のようにグローバル展開しているブランド様から“日本でのイベント”のご相談はよくいただきますが、今後は世界各国でのプロモーションを担当し、各地でイベントを開催するサポートをしてみたいです。

世界各地の文化や慣習を深く理解し、ローカライズし、地域に根付いたブランド体験のプランニングにチャレンジしてみたいですね。 また、今後はクライアントの認知拡大だけでなく、売り上げにも直接貢献できるようなプランニングにも挑戦していきたいです。

OVERVIEW

CLIENTロンシャン・ジャパン株式会社
VENUEロンシャン ラ メゾン表参道

CREDIT

プロデューサー 下野 侑紀 / 鈴木 亮介 / 浅野 侑子
プランナー 平山 彬子
デザイナー 青栁 龍佳 / 木村 由佳 / 萩原 千恵
デジタルディレクター 水間 音文 / 上田 洋介
プロダクトマネジメント 由井 樹